はじめに
土地を売却したい、相続した土地を分けたい、新築を建てたい…。
こうした場面で必ず耳にするのが「境界確定測量」です。
でも実際には「どんな流れで行うの?」「どれくらい時間がかかるの?」と疑問に思う方が多いのではないでしょうか。
この記事では、初心者の方でも理解しやすいように、境界確定測量の流れと期間の目安をわかりやすくご紹介します。
境界確定測量の流れ
1. 専門家への依頼
境界確定測量は、国家資格を持つ土地家屋調査士に依頼します。
最初に土地の状況や目的(売買・相続・建築など)を伝えることで、調査の範囲や費用の見積りが明確になります。
2. 書類調査・役所調査
次に、法務局や市町村役場で公図・登記簿謄本・道路台帳などを確認します。
過去の測量図が残っていれば参考資料となり、調査の効率化につながります。
3. 現地測量と仮杭設置
調査士が現地に赴き、境界の候補位置を測量します。
測量結果をもとに仮杭(仮の境界標)を設置し、隣地との立会いに備えます。
4. 隣地所有者の立会い
境界確定測量の最も重要なステップです。
隣地の所有者に立ち会ってもらい、境界候補地点を確認し、双方が納得できる形で合意を形成します。
5. 境界標の設置と書類作成
合意が得られた境界ポイントに正式な境界標(コンクリート杭や金属プレート)を設置します。
同時に、境界確認書や確定測量図を作成し、書面で境界を明示します。
境界確定測量にかかる期間
境界確定測量の期間は、土地の条件や隣地所有者との調整状況によって変わりますが、おおむね1.5〜3か月程度が目安です。
- 書類調査:約1〜2週間
- 現地測量・仮杭設置:約2〜3週間
- 隣地立会いの調整:約2〜4週間(隣地が多いほど時間がかかる)
- 書類・図面の作成:約2週間
特に日程調整がスムーズにいかない場合は長引くことがありますので、余裕を持った計画が大切です。
まとめ
境界確定測量は、土地を安心して利用・売却・相続するために欠かせないプロセスです。
- 専門家(土地家屋調査士)に依頼
- 書類調査 → 現地測量 → 隣地立会い → 境界標設置 → 図面作成
- 完了までの目安は1.5〜3か月
という流れを押さえておけば安心です。
「近々土地の売却を考えている」「相続した土地の境界が曖昧」など、少しでもご不安がある方は、まずは専門家へお気軽にご相談ください。
境界を確定することで、将来のトラブルを未然に防ぎ、土地の価値を守ることができます。